はじまり
旅に出れば出るほど、ちょっと疑問だったこと。
「日本って、なんか諦めてる人が多くない?」
住む家があり、食生活も治安も、実は諸外国よりずっとよいはずなのに、
なぜか漂いがちな「停滞感」。
スペイン・マドリードに住んでいた時、失業率が日本より断然高く不景気なのに、平日の昼間から陽気にビール🍻を飲み交わす人たちが街にたくさんいて(悲壮感なし 笑)
この差は一体なんだろう?🤔と思ってました。
マドリードの街角。ここに住んでいたのが今では夢みたい
日本では「失敗を恐れる」「前例がないから周りの声が…」「そもそもアイデアが思い浮かばない」…とか諦めるための色々な理由があると思うのですが、多くの場合、物理的な条件というより考え方によるものが大きいと感じています。
で。この「考え方」が保守的な地域に行けば行くほど強くなる。
こうして漂う停滞感や閉塞感が、地域からの人口流出や、ひいては国際的に通用する優秀な人たちの海外流出などを招いているような。(これまで いろんな話 も聞いてきた…)
最近は日本全体の人口減少に加え、「地域創生」という言葉もよく聞くようになりました。地域に住む人の高齢化が進み、支える人も減少し、去年と同じことが今年はできない。それが積み重なって、地域の歴史や伝統を継承できない、という危機が迫る場面が増えています。
美しい日本の田園風景 aka. 誰もいない
地域に夢や希望はあるのか?
総務省が発表した「令和4年度版 過疎対策の現況」によると、日本の市町村のうち51.5%😳が過疎化しているといいます。過疎化はもはや限られた地域だけではなく、半数以上の市町村が抱える課題になりました。
siesta著 "Culture Translation Map"より
一方で、私が現在の拠点のひとつにしている神奈川県の湘南地域では移住者が急増し、最近はずっと集合住宅などの建設ラッシュ。逆に「ここまで増えなくても…」と感じるような状況が続いています。
オランダへの引越しをきっかけに地元を出て、東京やいくつかの国へ住んでみた私の個人的見解になるのですが…
オランダの住宅。よく見ると個々の家が歪んでたりするのですが、そんなの気にしない 笑
人が「ここではないどこか」へ引っ越したいと思う時
根底に「この場所にいてもつまらない」とか「この場所では叶えられないものがある」という想いがあると思うんです。
かくいう私も、当事者としてそういう気持ちを抱いては、引越しをしてきました。
学生時代、私の地元の姿は「ザ・田舎」で、駅前には葬儀屋とパチンコ屋しかなく 笑
駅の改札はぽつんとひとつだけ。
もっと広い世界があるはずなのに、はっきり言って地元の景色に「未来への希望」は感じられませんでした。特に、エネルギーが有り余っていた10~20代の頃の私には。
こんな私だから「地域の過疎化」と聞いて、なぜ人が流出していくのか、なんとなく気持ちがわかります。
残念ながら、その地域にとどまることに「つまらない」とか「希望が持てない」と感じてしまう人が多いんじゃないかと。
(地域在住の皆さん、もし違ったら教えて 笑)
次回につづく
Text & photos by Natsuko