多くの軸で自分らしく。ジュリ・ベーカーのクリエイティブな生き方 (前編)

ジュリ・ベイカーとギター Juli Baker and Guitar, Music

Juli Baker and Summer(ジュリ・ベーカー&サマー)

職業: 絵描き、イラストレーター、ライター

年齢: 30代になるのが楽しみで仕方ない、29歳

出身地とその後: タイのバンコク。その後スペイン、デンマーク、イギリス、ドイツ、日本などを転々と。

現在の住まい: バンコク 🇹🇭

 

以前、表参道 Spiral で絵の展示をしていたバンコク在住のJuli。カラフルでハッピーな世界観の作品を見てから、作者のことがずっと気になっていて…

 

ジュリ・ベーカー展《COMING OF AGE》Juli Barker ジュリ・ベーカー展《COMING OF AGE》Juli Barker 

Juliの活動範囲はアートだけでなく、VOGUE、ロレアル、Wホテルやユニセフ、Airbnbなどとの幅広いコラボレーションにまで及びます。

 

オリジナリティ溢れる作品や多様なコラボ相手を見るだけで、自分らしい生き方をしている人ということがビシビシ伝わる⚡️


そんなJuliと、siesta magazine初の国境を超えるリモートインタビューが実現😊🙌

真冬の2月でも気温が29度🏝のバンコクにある、自宅 兼 スタジオから話を聞きました。

 

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Juliについて、日本語では断片的な情報しかなく、あとはタイ語でGoogle翻訳も未対応…。

今回は、まだ日本語になっていないパーソナルな話も聞いちゃいました😊🎤

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ー 今日はインタビューありがとうございます😊‼️ 素敵なおうち〜!壁もカラフルで綺麗🌈✨


以前はグリーンの壁だったんだけど、ブルーに塗り替えてリノベーションしたの。


ジュリ・ベイカー 自宅 兼 アトリエ Juli Baker

こんなかわいい自宅からインタビュー🏡


ー いきなり個人的な質問なんだけど…。"Juli Baker and Summer" って名前の “Summer”はどこから?実は私の名前、夏子も日本語でSummer🏝という意味。だから親近感が湧いていて。


実は、タイ語の本名は別にあるんだけど…


20歳の時、私は雑誌のコラムニストをしてたの。ファッションと映画についての雑誌だった。


それで当時お気に入りの映画だった FLIPPED のJuli Baker(ジュリ・ベーカー) 500日のサマー のSummer (サマー)、2人の主人公の名前を合わせて "Juli Baker and Summer" というペンネームを作ったの。


JuliもSummerも自分が人生で何をしたいか知っていて、正直で勇敢な女性。

私のスタイルと共通点があると思って、2人の名前を選んだよ。


今は、タイ語の本名よりもJuli Baker and Summerという名前のほうがしっくりきてる。


生まれた時にもらった名前って、自分がどんな性格かわからないうちに親が決めるじゃない?自分のことがわかってきてから、改めて名前をつけるのもいいよね。

 

 ジュリ・ベーカー Juli Baker アーティストのアトリエ、絵描き

ー なるほど😊 Juli Baker & Summerとして、今の職業をなんて表す?


絵描き、イラストレーター、ちょっとライターかな。

 

ー ちなみに、いつ絵を描き始めたの?


子どもの頃からずっと。いつも絵描きかデザイナーになりたいと思いながら育ったの。

タイの大学ではファッションデザインを学んだよ。



ー 現在もライターを続けている?


うん。去年の9月に自分の本「everywhere girl ↗︎」という本も出版したの。イラストと文章で綴った旅の日記で、その中で執筆もしてる。

パンデミック中から個人的な記憶や気持ちの移り変わりを書いた本。

ジュリ・ベーカー everywhere girl by Juli Baker, Salomon books ジュリ・ベーカー everywhere girl by Juli Baker, Salmon books
こんな本

 

あとは個人的に新しいアートZINEも作っていて、これは英語版もあるよ。

 

ー とても活動的😊‼️ 活動範囲が幅広いけど、仕事の割合はどんな感じ?


その日によって違うかなー。パーソナルプロジェクトが中心の時期はライターとして書くことも多いし、そうでない日は絵を描いたりデザインしたり。


私は、仕事を2つの軸に分けていて。アート性の高いパーソナルプロジェクトと商業的な仕事(コマーシャルワーク)。

 

ジュリ・ベーカー(アート作品)Juli Baker Scripture in Progress

 

タイのアーティストは、資本主義によるところが大きいの。(編集者注:アートは、資本主義と切り離されるのが理想と考えるアーティストも多い)


アーティストとして自由にやりたい作品を作るには、資金を稼ぐためのコマーシャルワークがどうしても必要。コマーシャルワークで稼いだお金で、自分のメッセージを発信するパーソナルプロジェクトを回すようにバランスをとってるよ。


パーソナルプロジェクトとは、私だけがアイディアやインスピレーションを持っているもの

ソロ展示会や本の出版、何かのアートの試みとか。こういうものからもお金は稼げるけど、十分でないことも多いの。というのもタイは格差が激しいから、アートは嗜好品で経済的に豊かな人しか手を出さないから。


それで、ブランドや大企業に依頼されて作る製品デザインやアートワークなどのコマーシャルワークもしてる。これもとても楽しんでやってるよ。

 

ジュリ・ベーカー Juli Baker with LAMY

ー Juliはこれまでに有名な企業ともたくさんコラボしているよね!VOGUE、ロレアル、Airbnbとかジャンルも様々だけど、どうやって始まったの?


どうだったっけ…(笑)たしかSNSかな。


フォロワーの多い私のアカウントを見つけた企業からオファーがあって、そこから始まったと思う。ひとつのコラボレーションを終えたら、それを見た別の企業からオファーが…と次々と誘われるように。(Juliの Instagram は現在フォロワー3.9万人)

 

ジュリ・ベイカー VOGUE Thailand with Juli Baker ジュリ・ベーカー SEPHORA x Juli Baker  ジュリ・ベーカー LAMY x Juli Baker

ジュリ・ベーカー MAISON KITSUNE Paris with Juli Baker Juli Baker x Gentle Womens Store ジュリ・ベイカー ファッション Juli Baker x 藍 ジュリ・ベイカー CD コラボレーション

数々のコラボ…🎉🎉🎉


ー SNSは、Juliにとって必要不可欠なツール?


そうだね。意図せず、いつの間にかフォロワーが増えちゃって。その流れで仕事のオファーを貰いやすくなったよ。


今のアーティストやデザイナーは、インフルエンサーとなりライフスタイルをSNSで発信することも「必要な能力」として求められる時代になってしまって。


でもアーティストには内向的な人も多いの。だから外に向かうSNSが居心地がよくない人もいる。現代はSNSが苦手なアーティストにとって、フェアな世界とは言いづらいのが個人的には残念かな。

 

ジュリ・ベーカー Juli Baker アトリエの様子、アーティスト ジュリ・ベイカー、絵の具パレット、絵描き、アーティスト Juli Baker

アトリエの様子🎨✨


ー 自分が成功して満足するのでなく、立場の弱い他のアーティストのことまで考えるJuliはさすが。

でも、今回のインタビューはSNSのおかげで実現したから、私個人的にはSNSが広げてくれた可能性に感謝もしてます🤝✨

 

ジュリ・ベーカー SNS

Instagramの投稿もカラフルなJuli 🌈✨

 

ー ちなみに、コラボレーターを選ぶ時はどんなポリシーがあるの?


お互いにマッチすること、お互いにハッピーと感じられること、そして私のスケジュール。


相手が求めるスタイルが私のスタイルとあまりに違う場合、取り組む私も変な無理をしないといけないし、ハッピーな結末が見えない。そういう仕事は受けないようにしてる。


あとは、お互いの思想かな。私の社会へ対する想いと企業のやり方が合いそうにない場合は、どんなに有名企業でもコラボレーションは受けないことにしてる。

 

実際に、ある超有名企業からのオファーも断ったことがあるよ。お金儲けは上手だけど、人道的に疑問が残る運営スタイルだったから。


ー そんな中、siesta magazineのインタビュー受けてくれて嬉しい😊💓 ありがとうございます〜‼️


29歳にして社会のことまで考え、自分らしいメッセージと仕事をつなげているJuli。どうやってこのスタイルに辿り着いたのか、次回はJuliのルーツについて深堀りしていきます🔍✨

 

 

次回 に続く…🥳

 

 

 

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FLIPPED ↗︎

監督:ロブ・ライナー(代表作:スタンド・バイ・ミー)

2010年 アメリカ、90分

 

 

500日のサマー ↗︎

監督:マーク・ウェブ(代表作:アメイジング・スパイダーマン)

2009年 アメリカ、96分



Photo provided by Juli(@julibakerandsummer

Interview by Natsuko

 

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